ちょうどいい歯磨き圧、2つのポイント
ワンタフトブラシを使っているのに、リスク部位に汚れが残っている。そんな患者さんのケアを見てみると、“歯磨き圧”が強いことに気づきます。「強いですね」と指摘するだけでなく、適切な圧についてできるだけ具体的にアドバイスすることが改善の秘訣です。
ポイント1:毛先がまとまった状態でしなる程度に
歯間部に当てたとき、毛がバサッと開いていたら強すぎる証拠。磨くべき場所に当たらず、乱れた毛先が歯肉を傷つけてしまうこともあります。ちょうどいいのは、“毛がまとまった状態で少ししなる”ぐらい。顎模型を使ったり、実際の口腔内に当てているところを鏡で見てもらったりなど、ビジュアルで伝えましょう。
ポイント2:シャカシャカ音をたてないように
磨くときに「シャカシャカ」「ザッザッ」などの音がする場合は、圧が強い証拠。音をたてないよう心がけると、自然とちょうどいい圧になります。「“磨く”のではなく“毛先を当てる”という意識で」と伝えれば、さらにピンとくるでしょう。
それでも圧が強い人には……
2つのポイントを伝えてもどうしても強く磨いてしまう方には、次のアドバイスも効果的です。
● ペングリップにする・柄のお尻のほうを持つ
● 柄がしなるワンタフトブラシを提案する
● 利き手ではないほうの手で磨く
また、歯磨き圧が強い人は毛先が早い段階で開きがちです。こまめにチェックして、毛の一部が外側にカールし始めたら新しいものに替えるよう伝えましょう。だいたい1ヶ月が目安です。
- ちょうどいい歯磨き圧は ①毛がまとまったまま ②シャカシャカ音がしない
- ペングリップや“柄がしなるワンタフトブラシ”も効果的
- 毛が外側にカールし始めたら替えどき